03_現代のアート作成は論文作成と同じ

現代のアート作成は論文作成と同じ

 

こんにちは!アーティスト育成コーチの江村です。

 

アートと学術論文。

片方は感覚的で、もう片方は理性的

 

この二つの一体どこに共通点が?

と思われるかもしれません。

大学院まで論文書いていた江村が解説してみようと思います。

 

まず、論文には決まった構成があります。

それにちゃんと当てはめないと評価してもらえません。

分野や書き方によっていくつかパターンはありますが、

 

超シンプルにまとめると、

 

①先行研究

これまでどんな人がどんな研究したか、本を読んで調べてまとめを書く

 

②問題提起

①で調べて出てきた疑問や批判、

例えば

「これまでの研究でこう言われてきたけど本当なのか?」

「私はこう思うけど正しいのか?」 

を書いて、どうしてこの研究をするのか説明する。

 

 

③実験・検証 

②の疑問を明らかにするために、実験したり、フィールドワークで証拠を集め、検証して結果を出す。

 

 

④考察 

③の結果をもとに、そこから分かることをまとめる。 

 

 

まずはこの構成をざっくり頭に入れてください。

 

 

①これまでの研究

②問題提起

③実験・検証 

④考察  

・・・です。 

 

 

アート業界やアート鑑賞もこの流れで出来ています。 

 

 

まず①はアートの歴史です。 

 

・画家の人生と 

・画家が生きた時代と 

2つあります。 

村上隆が口を酸っぱくして言っている「アートの文脈」がこれです。 

 

これを知った上で描かないと、ルール違反で評価されなかったり、「つまらない作品」と思われます。 

 

 

②問題提起〜実験まではアート作品です。 

 

アーティストが実験的に新しい表現を生み出したり、世間に問題を投げかけます。

 

 

③の検証はアート関係の批評家の意見 

 

アーティストが投げかけた新しい表現や問題に対し、専門家が見解を述べ、評価します。 

絵を買う人にアドバイスもします。

 

 

④は見る人の意見 

  

日本人はこの教育を受けていないので、できない人が大半なのですが、

欧米で絵を見る人は、「絵の分析」をします。 

そして自分の意見を述べ合います。 

これは幼稚園からやります。

  

この分析を専門的にやると美術系の論文になります。

 

では、絵の分析はどうやってやるのか?というと、

 

基本的に

全体情報→部分情報で絵を言葉に表していきます。 

「きれい」とか「美しい」とかいう感情ではなく、 

客観的な事実をもとに述べていきます。

 

*テーマ【主題】絵に何が描かれているのか

*設定【場所・季節・天気・時間・時代背景など】

*人物【動物・もの】

*象徴 例:神話のアイテムなど

*色彩・色調

*タッチ ぼやけてたり、にじんでたりなど

*構図 

 

というものを手がかりに分析をしていくのです。

 

「何だかすごい理屈っぽいな〜」と思われたかも知れませんが、これがアートの世界でのルールなのです。

 

それをするのが嫌なのであれば、創作活動の他に「感覚で作成し、批評をしないジャパニーズ・アート基準」なるものを打ち立てて、世界に広めていく活動も必要になります。

 

西欧世界の常識を覆したい!という気概のある方は、狙ってみるといいかも知れません。

東洋の価値観等を含めてちゃんと系統立てて説明すれば、「新しい基準だ!」と評価してもらえる可能性も0ではないです。